学生のころ秋葉原を歩いていたとき

Hitoshi Arakawa | 2024/02/29 Thu 04:22

ふと思い出したことがある。

東京に住んでいた大学院生時代のことか、京都に住んでいた学部生時代に東京に遊びに行ったときだったか、どちらだったかは忘れたが、僕は秋葉原をブラブラしていた。

すると知らないおじさんに突然声を掛けられて、「学生?」と聞かれた。

そうだと答えると、「近くの店で学割だと安く買える商品があるので代わりに買ってきてくれないか。お礼のお金もあげる」などと言われた。お礼のお金はたしか 5000 円だったと思う。

5000 円くれるというということは、その人の言っていることを信じると、対象商品は学割で買うと 5000 円以上にお得なんだろう。

でも代わりに買い物をしただけで 5000 円というそれなりの金額のお金をくれるというのが不安に思えた。変な犯罪に巻き込まれるんじゃないかと思った。だからそのときは断った。

あのときの僕は正しい判断をしたんだろうか。彼を信じて助けてあげるべきだったんだろうか。

今となってはどちらが正解かという議論は意味がない。そのときの僕は断るのが正しいと思ったんだろう。今なら(学生ではないが)彼を助けるはずだ。他人にちょっとだけ踏み込んで関わることは意味があると考えているからだ。

正解を求めるのは高校生までの発想であって、どう考えるか、なぜそう考えるか、と自分の思考法を分析するほうが大事だ。

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